工場の生産技術がきつい理由|1日の実態

工場の生産技術がきつい理由|1日の実態 ブラック企業の実態

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工場の生産技術という仕事は、朝の一本の電話で丸一日の予定が消える。品質不良が出たと呼ばれれば、原因の設備を特定し、保全と一緒に交換し、予備品を確保し、詳細原因まで詰める。それが終わった頃には日付が変わっている。この記事では、私が実際に経験した生産技術の一日と、工場勤務でよく話題になる12時間2交代勤務のきつさ、そして働く場所を選ぶときに見ておいたほうがいい条件を書いていきます。

この記事でわかること

  • 生産技術の一日がトラブル対応だけで終わる仕組み
  • 24時間稼働の工場を避けたほうがいい理由
  • 12時間2交代勤務のメリットとデメリットの現実

朝の一報で、その日の予定が全部消える

「品質不良が大量に出てる」から始まる一日

不思議なもので、今日は自分のタスクが山ほどあるな、と思っている日に限って朝から大きなトラブルが起きます。ラインで品質不良が大量に出ている、原因は分からない、とりあえず来てくれ。この一言で、その日にやるつもりだった仕事は全部後ろにずれます。

生産技術として一番きついのは、やはり品質関係のトラブルです。自動化が進んでいるラインだと、不良の原因は人ではなく設備側にあることが多い。つまり、原因を突き止めるのも直すのも自分たちの担当になります。もぐら叩きのように可能性を潰していって、ようやく怪しい設備にたどり着く。

特定してからが本番だった

原因の設備が分かっても、そこで終わりではありません。保全と協力して設備の交換作業をやり、予備品を確保し、設備のどの部分がどう悪かったのかという詳細原因の特定まで進める。並行して倉庫の在庫を全品検品する話になれば、そちらの進捗も気にしないといけない。

昼飯を3分でかき込んで、ずっと気持ち悪いまま午後を過ごしたことがあります。ようやく一段落ついて、さあ今から自分の本来の仕事だ、と思った時点で夜。日付が変わるまでに終わるかな、と考えながらパソコンを開くあの感覚は、今でもはっきり覚えています。

そして、遅くまで残っているとまた別の設備トラブルが起きる。誰も残っていない時間帯だから、当然自分が見に行くことになる。地獄というのはこういう構造のことを言うんだと思います。

生産技術が1人か2人しかいない工場の話

人数が少ないと「全部自分」になる

職場に人が多くて、生産技術も何人もいるという環境ならまだ分担ができます。でも、生産技術が1人から2人しかいない小さめの工場だと、設備トラブルが発生したときに基本的に全部自分たちで対応することになります。担当が分かれていないので、逃げ場もありません。

私が経験したのは、まさにこのタイプでした。人が足りないから一人あたりの守備範囲が広がり、守備範囲が広いから一つトラブルが起きるだけで全部が止まる。頑張れば回るという状態が続くと、会社側も人を増やす判断をしなくなるので、この構造はなかなか変わりません。

24時間稼働の工場はやめとけ、と言い続けている理由

私が声を大にして言いたいのは、24時間稼働の工場は避けたほうがいいということです。理由は単純で、夜中の設備トラブルで、寝ているときに電話がかかってくるからです。

これが本当にだるい。呼び出されるかどうか分からない状態で寝るというのは、休んでいるようで休めていません。オフの時間が丸ごと待機時間みたいになるので、体だけでなく気持ちが削れていきます。メーカーの生産技術で働きたいと思っている人は、できるだけ夜中に稼働していないメーカーを探したほうがいいと思います。

それでも生産技術という仕事自体は嫌いではなかった

ここまで書いておいてなんですが、生産技術という仕事そのものは、そこそこ良さそうな大企業であれば結構楽しいし、裁量もあってやりがいのある仕事だと思っています。自分が手を入れた設備がちゃんと動いて、ラインが回るのを見るのは素直に嬉しい。

ただし、老朽化した設備の更新ばかりやらされる生産技術は、たぶん楽しくないと思います。新しいものを作るのではなく、崩れかけているものを支え続ける仕事になるからです。同じ職種名でも、会社と工場が違えば中身は別物です。工場勤務そのものへの疑問については工場勤務に未来はない?製造業を辞めた僕の本音でも触れています。

12時間2交代勤務が体を削っていく

4日働いて4日休む、という働き方

工場勤務で過酷といえば、やはり2交代勤務です。特に12時間勤務の2交代は相当きついと思います。よくあるパターンは、昼勤が8時から20時、夜勤が20時から8時。4日働いて休んで、次は4日夜勤、また休んで、という回り方です。

私の夜勤に関する動画には、このきつさを訴えるコメントが本当にたくさん届きます。それだけ多くの人が同じところで消耗しているということでしょう。

夜勤明けの「休み」は休みなのか

夜勤で厄介なのは、明けの日が休日にカウントされてしまうことです。朝に上がって寝るだけで一日が終わるのに、それが休みの一日として数えられる。結果、次の勤務までの間隔が短くなります。

さらに、日中に寝ようとしても外の音は止まりません。住宅街ならまだしも、選挙カーが回ってきた日には眠るどころではない。生活リズムが世間とずれているというのは、それだけで日々の小さな消耗が積み重なっていきます。

お金は増える。それでも勧めない理由

もちろんメリットもあります。交代手当、深夜手当、残業代がつくので給料はそれなりに高くなる。朝帰りの電車で、これから出勤していく人たちを眺めながら優越感に浸れる瞬間もある。実際、夜勤で稼いでいる人は工場にたくさんいます。

ただ、私はこのメリットを全部台無しにするくらい、健康面のデメリットが大きいと考えています。だから積極的には勧めません。やるとしても、体力のある若いうちだけにしておいたほうがいいと思います。20代で数年やるのと、40代でずっと続けるのとでは、体への意味がまるで違います。

すでに体が限界に近いのに、忙しさを理由に辞める話を切り出せないまま時間だけが過ぎている、という人もいると思います。自分の口から言うことがどうしても難しい状況なら、退職代行という手段があります。費用はかかりますし、円満に辞めるという形にはなりにくい方法ではあります。

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働き続けるかどうかを判断するために見るべきところ

会社名より「その工場の条件」を見る

私が振り返って思うのは、判断材料にすべきなのは会社の規模や名前ではなく、配属される工場の条件だということです。24時間稼働かどうか。生産技術が何人いるか。設備が新しいか、老朽化したものを延命し続けているか。この三つで、日々のしんどさはまったく変わります。

同じ会社の中でも工場が違えば別世界です。だから「メーカーはホワイト」といった大きな括りで安心してしまうと、入ってから話が違うということになりかねません。

限界のサインを自分で決めておく

トラブル対応で一日が終わり、その後に本来の仕事を始め、風呂に入ろうとしたところでまた呼ばれる。こういう日が続くと、感覚が麻痺してきます。麻痺してからでは判断ができないので、私は先に線を引いておくことを勧めます。

  1. 睡眠の中断回数: 夜中の呼び出しで週に何回起こされているかを数える
  2. 休日の使い方: 休みの日が寝るだけで終わっていないかを確認する
  3. タスクの積み残し: トラブル対応で本来の業務が何日分たまっているかを見る

終電を超える勤務や、泊まり込みが続く日もありました。そのときは目の前のトラブルを片付けることしか考えていませんでしたが、あとから振り返ると、あれは頑張りでどうにかする話ではなく、人と設備の数が足りていないという構造の問題でした。

設備トラブルの対応そのものは、経験としては確実に力になります。問題なのは、それが一人に集中し続ける体制のほうです。仕事内容が嫌なのか、体制が嫌なのかを分けて考えると、辞めるべきかどうかの判断がしやすくなります。

次に何を考えればいいか

まずは「どこがきついのか」を分解する

工場がきついと一言で言っても、原因は人によって違います。夜勤で生活リズムが壊れているのか、生産技術の人数が足りずに全部背負わされているのか、老朽化設備の面倒を見続けることに意味を感じられないのか。分解しないまま転職しても、同じ条件の工場に行ってしまう可能性があります。

逆に言えば、避けるべき条件がはっきりしていれば、次を選ぶときの基準になります。24時間稼働は外す、生産技術が1人しかいない職場は外す、といった具合です。

言い出せないまま消耗しているなら

私自身は、社内の規定に沿って退職を申し出たあとも会社と揉めました。制度どおりに動いても、辞める話というのはすんなりいかないことがあります。ましてや人が足りていない職場では、抜けられると困るという理由で引き止められるのは想像がつくと思います。

体が先に壊れそうな状態で、それでも辞めたいと言い出せないのであれば、退職代行という選択肢を検討してもいいと思います。会社との関係は基本的に切れますし、費用も発生します。それを承知したうえで、自分の生活を先に守るための手段として考えるものだと思っています。

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今すぐ辞めるべきだ、とは言いません。ただ、夜中の電話で起こされる生活が当たり前になってきたなら、それはもう十分に判断材料が揃っている状態です。自分の限界がどこにあるのかを、麻痺する前に一度だけでも書き出してみてください。