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昼飯の話は、雑談のようでいて働く環境そのものを映します。私は食品メーカーの工場にいた頃、1食150〜200円の社員食堂に助けられていました。転職先では同じような定食が600円。金額の差だけでなく、昼休憩をどう過ごせるかという点でも職場によって全く違いました。この記事では、私が実際に経験した社員食堂と昼休憩の現実、そして休憩が休憩にならない職場について書きます。
この記事でわかること
- 1食150〜200円の社員食堂が新卒にとってどれだけ大きかったか
- 数千人規模の工場に移って感じた昼食コストと待ち時間の差
- 昼休憩が休憩として機能しない職場のサイン
1食150〜200円の社員食堂に助けられていた頃
金のない新卒には、あの値段が本当にありがたかった
食品メーカーで働いていた頃、ほとんどの事業所に食堂がありました。当時で1食150円から200円。定食が日替わりで決まっていて、その日のメニューが口に合わない人はカレーや麺類を選べる、という形です。給料がまだ低い新卒の時期に、この値段で一食済ませられるのは正直かなり大きかった。食費が固定費として計算できることの安心感は、給与明細の数字だけを見ていると気づきにくい部分だと思います。
100人規模の工場だから列も短かった
12時になると一斉に食堂へ向かって列ができるのは、工場勤務なら経験がある人が多いはずです。ただ私がいたのは100人規模の工場が中心だったので、食堂が人で埋め尽くされるようなことはありませんでした。並んで、食べて、席を立つ。それだけで休憩時間が終わってしまうという感覚はなかったです。
コロナ後に向かい合わせのテーブルが消えた
コロナ前は向かい合わせのテーブルで、いろいろな人と一緒に食べていました。コロナ後はその配置がなくなり、それぞれが黙って食べる形に変わった。会社の飯に関しては、私はそっちの方が好みだったので、戻さずにそのままでいてくれて良かったと思っています。実際、誰も戻そうと言い出しませんでした。
夏場になると、暑さで汗をかいたままの人が容赦なく隣の席に来ることもあります。席の間隔が空いているというだけで、昼の30分が随分と楽になりました。あの配置変更は、感染対策とは別の意味で助かっていたと思います。
転職して分かった「600円」という現実
数千人規模の食堂は広いが、列も長い
2社目の電機メーカーでは、工場が数千人規模でした。食堂も当然めちゃくちゃ広い。ただ、その分だけ人が多く、列も長かったです。規模が大きい会社ほど設備が快適だろうと思っていましたが、使う人数が増えれば結局は待ち時間に変わる、というだけの話でした。
自分でおかずを取る方式で、定食相当だと600円
そちらは自分でおかずを取っていくタイプの食堂でした。好きに選べるのは良いのですが、前の会社の定食と同じような組み合わせにすると600円くらいになる。前職が150〜200円だったこともあって、非常に高く感じました。金額そのものより、基準が一度下がると元に戻せないのがきついところです。
福利厚生は給与明細に出てこない
年収の額面だけを比べていると、この差は見落とされます。毎日400円の差が出るなら、月20日で8,000円、年間で10万円近い違いになる。転職を考えるときに求人票の年収だけを見て判断してしまうと、実際の手残りの感覚が思っていたのと違う、ということが起きます。工場勤務の実態については工場勤務に未来はない?製造業を辞めた僕の本音でも触れています。
昼食前のトラブルという、一番恐ろしい時間帯
飯より優先しなければならない呼び出し
生産技術や保全をやっていて一番恐ろしいのは、昼食前のトラブルです。設備が止まれば当然そちらが優先なので、最悪その日は昼を食べられないまであります。安い食堂があっても、そこにたどり着けなければ意味がありません。
食べ始めてからの電話なら、まだマシ
逆に、食べ始めた直後に電話が来た場合は「今食ってるんで5分で行きます」と言えるので、なんとかなります。この差はかなり大きい。マシかどうかを比べている時点でおかしいのですが、当時はそういう感覚で働いていました。生産技術の一日の流れについては工場の生産技術がきつい理由|1日の実態にも書いています。
昼を抜くのが一度や二度なら、こういう仕事だからで済みます。ただ、それが当たり前になってくると、休憩を取れないことに疑問を持たなくなる。私はその感覚が普通になっていく怖さを、あとから振り返って感じました。
休憩が取れない職場は、どこかで限界が来る
昼を食べられない日が続く職場は、人手や体制のどこかに無理があります。個人の頑張りでカバーできる範囲を超えているのに、それが個人の責任として処理されている状態です。もし、辞めたい気持ちはあるのに繁忙を理由に切り出せないまま時間だけが過ぎているなら、退職の意思を代わりに伝えてもらう退職代行という手段もあります。費用がかかりますし、円満退職の形にはなりにくく、会社との関係は基本的に切れると考えておいた方がいいですが、追い詰められていて自分では言い出せない場合の選択肢にはなります。
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外回りの営業は、休憩時間を自分で決められる
いろいろな働き方を見てきた中で、休憩時間を自由にできて一人でゆっくり休めるという点では、外回りの営業の昼が一番いい気がしています。ただ、これも忙しい営業とそうでない営業で大きく分かれるはずで、次のアポまで時間がなければコンビニで済ませて車内で休むしかない、ということもあるでしょう。
事務所でパソコンを見ながら食べている人たち
事務所の仕事だと、休憩中にパソコンの画面を見ながら食べている人が多い印象があります。本人にとっては効率的なのかもしれませんが、休憩時間くらいゆっくりしてくれ、と思って見ていました。画面から目を離さない昼休みは、休憩として体に入っていないと思います。
食堂がない職場では、昼食費がそのまま生活費に響く
職場に食堂がなければ、外食かコンビニか、家から持ってくるかになります。物価が上がっている今、外食で1,000円以内に収めるのもきつくなってきました。地域差もあって、福岡には300円台でラーメンが食べられるチェーン店があり、それが東京の感覚だと信じられない安さに感じます。同じ給料でも、勤務地と職場環境で使えるお金は変わってきます。
昼飯から自分の職場を見直してみる
金額ではなく、休めているかどうかで見る
社員食堂が安いのは確かにありがたいことですが、本当に見るべきなのは「昼休憩がきちんと休憩になっているか」だと思います。安い食堂があっても毎日トラブルで食べられないなら意味がないし、食堂がなくても静かに30分休めるなら、そちらの方が体は持ちます。
次に考えるべきこと
- 実際の昼休憩を振り返る: 直近1か月で、決められた休憩時間をまるごと休めた日が何日あったかを数えてみる
- 食費を計算し直す: 職場の食事補助の有無で、年間いくら変わるかを額面の年収と切り離して把握する
- 限界かどうかを判断する: 昼を抜くことに何も感じなくなっているなら、それは慣れではなく感覚が鈍っているサインとして扱う
休憩が取れない状態が常態化している場合、それは働き方の問題であって、個人の段取りの問題ではないことが多いです。まずは事実として記録に残しておくと、あとで判断するときの材料になります。
言い出せないまま消耗しているなら
環境を変える判断はいつも重たいですし、私自身も職場を移って初めて前の環境の良し悪しが分かりました。ただ、昼も食べられず、休みの日も回復しきらないところまで来ているなら、そこに居続ける前提で考えなくてもいいはずです。辞めたい気持ちがあるのに繁忙や人手不足を理由に切り出せないなら、退職代行を使って意思だけ先に伝えるという方法もあります。費用と、会社との関係が切れることは前提として理解した上で、選択肢の一つとして知っておくくらいがちょうどいいと思います。
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